Upworkで稼いだお金は、すべて米ドル建てで貯まります。それを日本円で手元に受け取るまでには、「Upworkの出金手数料」と「米ドルを円に替えるコスト」という2つの費用がかかります。
結論から言うと、手取りを左右するのは出金手数料ではなく為替のほうです。ここを取り違えると、数百円を節約したつもりで数千円を損します。このページでは公式ヘルプに書かれている数字だけを使って、その構造を説明します。
このページの内容
まず、お金がどう流れるか
報酬は、契約が終わった瞬間に引き出せるわけではありません。「保留(Pending)」を経て「引き出し可能(Available)」になるという段階があります。
受け取り方法と手数料(一覧)
日本在住者が選べる方法と、Upwork公式が明示している手数料は次のとおりです。
| 方法 | 日本での可否 | Upworkの手数料 | 着金まで |
|---|---|---|---|
| 日本の銀行へ直接 (Direct to Local Bank・円で着金) |
利用可 | $0.99 / 回 | 4営業日以内 |
| 米国の銀行へ (Direct to U.S. Bank・ACH) |
条件付き 米ドル口座が必要 |
無料 | 2〜5営業日 |
| 米ドル電信送金 (Wire Transfer) |
利用可 | $50 / 回 | 最大7営業日 |
| Payoneer | 利用可 | 非公開 | 24時間以内 |
| PayPal | 要確認 | 非公開 | 即時〜24時間 |
| Instant Pay | 利用不可 | ― | ― |
PayPalとPayoneerの手数料は、現在Upworkが公開していません。かつて広く引用されていた「PayPal $2」「Payoneer $2」といった数字は、現行の公式記事からは削除されています。公式は「アカウント設定の Withdrawals から出金方法を追加する画面で確認してください」と案内しているのみです。他サイトで具体的な金額を見かけても、鵜呑みにしないでください。
日本には「1回あたり $8,500」の上限があります
日本の銀行への直接送金には、1回あたり $8,500 という国別の上限が設定されています。大きな案件の報酬をまとめて出金しようとすると、分割が必要になります。これはほとんどの日本語記事が触れていない制約です。
出金前に必ず必要なこと
- 税務情報の登録 ― 出金方法を追加する前に必要です。日本在住者はW-8BENの提出が必須で、これを出さないと出金そのものができません(詳しくは税金・W-8BENのページへ)
- 3日間の待機 ― 新しく追加した出金方法は、セキュリティ上の理由で3日経つまで使えません
- 名義の完全一致 ― 口座の受取人名が、Upworkで本人確認した氏名と完全に一致している必要があります
なお出金の取り消しはできません。無効な口座に送ってしまった場合、通常4〜8営業日でUpworkの残高に戻ります。
為替コスト ― Upworkは率を公開していません
ここが最も重要で、そして最も知られていない部分です。
Upworkの公式ヘルプには、こう書かれています。
残高(米ドル)と異なる通貨で出金する場合、為替の変換が行われます。これは当社の決済パートナーが処理しており、実際に使われる為替レートを決めるのもパートナーです。パートナーは自社のコストを賄うため、レートに上乗せを含めることがあります ― これは一般的な慣行です。
つまりUpworkは、上乗せの存在を認めながら、その率を一切公開していません。よそのサイトで見かける「2〜4%」といった数字に、公式の裏付けはありません。事前にレートを知る公式な方法は存在しない、というのが正確な現状です。
紛らわしいので補足しますが、Upworkには「Conversion Fee 13.5%」という別の費用があります。これは為替とはまったく無関係で、契約をUpwork外に持ち出す際の違約金です。混同しないでください。
どちらのルートが得か
受け取り方には、大きく2つのルートがあります。
損益分岐点は「上乗せ0.4%」
ルートBで使われることが多いWiseの手数料を実際に調べたところ(2026年7月20日時点、仲値 1米ドル=162.35円)、次のようになりました。
| 出金額 | ルートBの変換コスト | この額を超えるとルートBが有利 |
|---|---|---|
| $500 | 0.63% | Upworkの上乗せ 0.44% |
| $1,000 | 0.49% | Upworkの上乗せ 0.40% |
| $5,000 | 0.39% | Upworkの上乗せ 0.37% |
つまりUpworkの上乗せが0.4%を超えていればルートB、下回っていればルートAが有利ということです。一般的な決済事業者の上乗せは2〜3%台であることを踏まえると、ルートBが有利である可能性は高いと考えられます。ただしこれは推定であり、確定ではありません。Upworkが率を公開していない以上、断定はできません。
唯一はっきりさせる方法は、最初に少額($100程度)を両方のルートで出金して、実際に着金した円の金額を比べることです。Upworkは出金画面で円換算額を表示するので、その時点の仲値と突き合わせれば、実質的な上乗せ率を自分で計算できます。一度測ってしまえば、以降は迷わなくて済みます。
ルートBの注意点
Upworkは公式にWiseなどのデジタル銀行を出金先として認めています。ただし同時に、こう警告しています ―― デジタル銀行を使った場合、送金トラブルが起きてもUpworkが追跡・解決できない可能性がある。中継銀行が挟まるため、通常の銀行なら2〜4週間で済む追跡が長期化する、あるいは不可能になることがあります。
手数料の安さと引き換えに、この安全網を失うことになります。金額が大きくなるほど、この点は重く見るべきです。
いつ引き出せるようになるか
時間単価の契約(Hourly)
「働いてから引き出せるまで、およそ10日」かかります。
なおTop Rated / Top Rated Plusのバッジを持っている人は、この10日が約半分に短縮されます(5日間の保留が免除される)。ただし対象は時間単価契約のみで、固定価格契約は短縮されません。
固定価格の契約(Fixed-price)
固定価格契約では、クライアントが作業前にお金を預けます(エスクロー)。マイルストーンは1件あたり最低 $5.00 です。
- クライアントがマイルストーンに入金する(この時点ではまだ受け取れない)
- 成果物を提出する
- クライアントが承認も修正依頼もしない場合、14日で自動的に承認されます。修正依頼が入ると、この14日はリセットされます
- 承認後、さらに5日間の保留
- 引き出し可能になる
ボーナスや週払いのリテイナー契約には承認待ちの期間がなく、5日間の保留だけで引き出せるようになります。
自動出金と、放置すると起きること
毎回手で操作しなくても、自動で出金する設定ができます。頻度は「毎週水曜」「月2回(第1・第3水曜)」「毎月(最終水曜)」「四半期ごと」から選べます。最低出金額も自分で決められます。
また、Connectsの購入やメンバーシップの支払いに充てるため、最大 $250 までをアカウント内に残しておくことができます(リザーブ残高)。この分は自動出金では払い出されません。
お金をUpworkのアカウント内に置いたまま180日が経過すると、設定した出金スケジュールや最低額にかかわらず、自動的に出金されます。「まとめて後で引き出そう」と長期間放置していると、意図しないタイミングで送金が実行されることがあります。
出典(すべて2026年7月20日にUpwork公式ヘルプセンターで確認)
How to get paid on Upwork / What are the fees, limits, and timing of Direct to Local Bank payments? / Direct to U.S. Bank: timing and fees explained / How do wire transfers work on Upwork? / How quickly Payoneer pays and what fees apply / What are the PayPal fees and timing for withdrawals? / How currency conversion works on Upwork / Use a digital bank to get paid on Upwork / How payments for hourly contracts work / How payments for milestones and fixed-price contracts work / How to get faster payouts on Upwork / How to set up automatic withdrawals on Upwork
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